日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年12月25日日常会話では適度に話題を切り替えよう!

私には、以前から定期的に飲み会を開いている仲間がいます。お互いに気を使わなくてよい間柄ですので、屈託のない話をしたり時には愚痴を言い合ったりしてストレスを発散しています。
先日、その仲間数人とオンライン飲み会を行いました。開始後、しばらくは賑やかに話をしていましたが、やがてコロナの影響で仕事がしづらくなっていることに話が移りました。みんなの最大の関心事なのでその話題がしばらく続きましたが、もともとそう楽しい話でもないので段々と雰囲気は暗くなっていきました。その時、あるメンバーが「でもさぁ、このコロナが解消したらどんなことする?」と話題を切り替えてくれました。その途端、みんなの思考が目の前のことから未来のことに切り替わり、あんなことをしたい、こんなことはどうかなぁ、と明るい話になり、雰囲気がガラッと変わりました。



このように、雑談や職場での何気ない会話や飲み会の席などで少し気まずい雰囲気になったり、会話が弾まなくなったりすることはよくあります。実は雑談にはきちんとした目的があります。それは人間関係をよくするということです。会話が弾まないとせっかくの人間関係をよくする機会を活かせないことになります。もったいないですよね。従って、上のような状況で話題を切り替えることはお互いの交流を深める上でも大切なことです。

では、どのようにして話題を切り替えればよいのでしょうか。今回はその方法を幾つかご紹介します。

1つ目は、気まずい雰囲気になったら前の話題に戻るということです。
雑談などを始めた時は和やかに話をしているはずです。例えば、話し始めたときに食べ物の話をしていたのが、やがて仕事の話になって少し気まずい雰囲気になってきたら「ところで、さっきのお昼がおいしかったっていう話だけど、その店、他にどんなメニューがあるの?」などとさりげなく前の話題に戻るといいでしょう。これは意識していれば比較的簡単にできますのでお勧めの方法です。

2つ目は、今の話題を違う切り口から転換するということです。
上の私の体験談では、コロナの話題で重苦しくなったところを「コロナが解消したら」という切り口で話題を変えました。それ以外にも、誰かが「A課長っていつも常務の目ばかり気にして部下をちっとも見てないんだよなぁ」という悪口を言っている時、「確かに部下を見てない課長って多いよね・・・でも、C課長は結構よく見ていると思わない?」という感じで人のよいところを話す話題に切り替えてみるのです。A課長の悪口だけでは話のネタも切れるので、こうした切替でも以外に効果があるものです。

そして3つ目は、会話の中に出てきた言葉を捉えて切り替えるということです。
例えば、上司が自分の自慢話ばかりして部下がしらけているとします。そうした時に、「そうなんですか、お若い時にすごい銀行交渉をされたんですね~、ところで、課長が交渉されたB銀行、この間頭取が替わりましたよね?」と話に出た銀行を切り口に話題を切り替える、といった具合です。これは発想力が問われますし、日頃から情報を集めておくことも必要なのですが、慣れると使いやすくとても効果的な方法です。

幾つかの方法をご紹介しましたが、共通しているのは発言を否定しないこと、そして質問形式で話題を切り替える、ということです。先に述べたように、雑談は人間関係をよくするために行います。誰かの発言を否定すると関係性が悪化するので避けねばなりません。また、自分が勝手に話題を変えて話し出すのもそれまで話していた人には面白くないことでしょう。会話は基本的に相手に話してもらう、という姿勢が必要です。

日本話し方センターのベーシックコースでは、上に述べた日常会話や人前であがらずに話す方法、人間関係をよくする話し方や心の持ち方など、コミュニケーション全般を対象に幅広く講義と実習を行っています。ぜひ一度無料体験教室にお越しください!
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